「私は貴方のモノ」【完結】


タエがおずおずと口を開く。


「あの…ありがとうございました」

「何が」


まじで何を言ってるのか、わからねえんだけど。
何にお礼言ってるわけ?
しかも、俺に。



「…荷物」


タエは後ろを指す様に、少しだけ振り向くとそう言った。


「ああ」


興味なさげに言うと、俺はそれ以上何も言わなかった。


何て、バカな女。
救いようがないな、まじで。


何で俺に感謝するわけ?
俺が原因で家を出てるのに。

こいつ、それわかってる?


…いや、わかってねえからお礼なんて言えるんだよな。


はあ、何ていうか。
おめでたいヤツ。



俺ははあっと小さく息をつく。
タエはそれに気付いていない様だった。
< 24 / 219 >

この作品をシェア

pagetop