「私は貴方のモノ」【完結】
タエがおずおずと口を開く。
「あの…ありがとうございました」
「何が」
まじで何を言ってるのか、わからねえんだけど。
何にお礼言ってるわけ?
しかも、俺に。
「…荷物」
タエは後ろを指す様に、少しだけ振り向くとそう言った。
「ああ」
興味なさげに言うと、俺はそれ以上何も言わなかった。
何て、バカな女。
救いようがないな、まじで。
何で俺に感謝するわけ?
俺が原因で家を出てるのに。
こいつ、それわかってる?
…いや、わかってねえからお礼なんて言えるんだよな。
はあ、何ていうか。
おめでたいヤツ。
俺ははあっと小さく息をつく。
タエはそれに気付いていない様だった。