「私は貴方のモノ」【完結】

「彬、今度のイベント来いよ」

「ああ」

「彬ー、こないだ助かったわ」

「ああ」



それに俺は曖昧に返事をしていく。
そんな友人達は、隣にいるタエを見て誰しもが目を見開く。


女はあからさまに敵意剥き出しで、こりゃ楽でいいやと思った。
タエが隣にいたら、女寄って来ないかもな。

色々とめんどくせえし。


後腐れない関係ってのを理解してない奴が一番めんどくせえ。



タエは好奇の視線に耐えられないのか、ずっと俯いている。
その顔、最高に歪ませたいわ。

今ここでキスをしたら、一気に顔が紅くなるんだろう?
頬がぽおっと桜色に染まって、潤んだ瞳。

それが俺をどうしようもなく扇情的にさせるんだ。
   

キスをしてやろうか。

そう考えた時だった。



「あ、彬」

< 28 / 219 >

この作品をシェア

pagetop