地底人、拾っちゃいました☆だから私は彼を地下に埋めてあげるんです☆
「A森、後ろ見てみろよ。」


B川くんが、指す方を見てみると



リクルートスーツ姿の鹿顔をした男が
つり革を蹄に引っ掛け立っていた。



「何だあれ。」



小学生たちは大いに盛り上がっている。


うかつだった。
こんなのに気が付かないとは。


そんな様子を私は宇崎にも教えてやることにした。




「宇崎、見てみろ。」



「何を?」



「アレだよ。あれ。」



そう言い、鹿男を指さした。



「うわっ!?何だあれ?」


「宇崎、見てわからないのか。鹿男だ。」



頭は鹿、体は人間のようでリクルートスーツを身にまとっている。
だがしかし、手は蹄。靴をはいているため足はどうなっているのかはわからない。

身長は190cmくらいだろう。
角は折れているのかもともとない種族なのか、なかった。
長い足とつぶらな瞳が特徴だ。


「そりゃ、見てわかるけどさ。なんであんな格好を・・・?」



「悪の組織にでも改造されたんじゃない?」



「何だ?悪の組織って。」



それにしても、
いつから鹿男はそこにいたんだ?
こんなものに気が付かない人なんていないはずなのに。
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