薔薇の夢をあなたに
昔、世界には恨みと憎しみが溢れ、戦争が絶えることはなかった。










王たちは他国に戦争をしかけ、略奪と殺戮をくりかえしていた。
人々の心は荒み、世界には魔族があふれかえっていた。










その魔族の王がサタンである。
王と呼ばれるだけあって、サタンの魔力はほかの魔族とは比べものにならないほど強大だった。









各国の王はサタンをどうにか取り込み、力を強めようと躍起になっていた。
サタンは嘘と裏切りで人々の心を穢し、その穢れた魂を貪り、さらなる力を求めた。












サタンはただ、自分の思い通りに恨み、憎みあい、争う人間が面白くて仕方なかった。愚かだと思った。
争い続ける国々。魔族たちの横行。世界は滅びに近づいていた。











そんな中、3人の賢者が現れた。彼らは滅びゆく世界を憂い、救いを求めて旅をした。










旅の中彼らは、大地に宿る神々や精霊たちの力を借り受ける。その力の結晶が、【太陽の石】【月の石】【星の石】である。








3人の賢者は三つの石を携え、魔族をそして王であるサタンを冥界に封印することに成功する。










封印後、3人はそれぞれが石を携え、3つの国をつくった。今の【太陽の国】【月の国】【星の国】である。






彼らはそれぞれの国を正しく導き、戦争はなくなった。魔族の危機も去り、世界には平和が戻った。
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