俺様上司は、極上の男!?
「言えなかった言葉を言わせてください。……私は櫟課長が好きです」



櫟課長が一瞬瞳を見開いた。それから弱く首を振る。


「俺には受け入れられない。誰かと幸せになる未来は、まだ俺には見えない」


「じゃあ、待ちます。課長が恋愛できる心境になるまで」


「バカ。そんなの待ってたら、俺もおまえもじいさんばあさんだ」


私は唇を噛み締めた。
それでもいい。それでもいいから、拒絶しないでほしい。


「おまえ、27だろ。まだ若い。俺みたいな陰鬱な男に固執せず、他にいい男を見つけろ」


「私にとって最上級のいい男は櫟課長です。最悪の状況で抱き締めてくれたあなたです。こんなに好きにさせといて、今更ずるいですよ」


櫟課長は瞳をそらし、コーヒーの缶に唇をつけた。

どうしたらいい?
言葉でなんか到底届かない。
全然彼の心に響かない。

繋ぎ止めたいのに術が無い。
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