俺様上司は、極上の男!?
課長はわずかに微笑んで言う。

それはそうと、この追い詰められた姿勢にドキドキしてしまうんですけど。
壁ドンとは違う、微妙に逃げられる余地を残した接近。
この方がよっぽど恥ずかしい。


「課長」


「いつまで『課長』?この部屋以外では『課長』で許してるけどさ」


課長を名前で呼ぶのはこの部屋だけ。そう決めたのは私だ。
だって、私たちは上司と部下。
みんなの前で妙な親しさを出すわけにはいかない。

こうして区切りをつけないと怖い。
課長に夢中になればなるほど、私生活との境目がわからなくなりそう。
いつだって彼を独占したくなってしまう。


「了介……」


「お利口だ、つぐみ。さて、これからしてほしいことは?」


私はかぶりを振る。


「待って、買い物行ってくるから……」


「してほしいことは?ってきいてるんだけどな。回答しないヤツがどうなるか、知りたいか?」


顔がぐっと近付く。抗えないって、彼はよくわかってる。
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