俺様上司は、極上の男!?
本日の服装はベージュのツィードスカートにファー付きコート。
スニーカーとは似合わないけど、普通に歩けるだけありがたい。
折れた哀れなパンプスはエコバックに入れて持ち帰ろう。


「コーヒー淹れるけど、嫌いか?」


「あ、すみません」


「嫌いかって聞いてる」


キッチンから櫟課長が私を見つめる。回答をきちんとしないのがいけないようだ。
相変わらずの無表情が冷たい。


「嫌いじゃないです。いただきます」


私はやや気圧されながら答えた。

コーヒーメーカーで落としてもらった濃いコーヒーは美味しかった。

お酒でふわふわした頭を少し正常に戻す。
酔いではない虚脱感に蝕まれていた身体は、この温かさにホッとした。

外は雪でも降りだしそうな1月の夜空。
お酒で暖まったつもりでいたけど、実際は心身ともに冷えていたのかもしれない。


「どのくらい飲んだ?」


コーヒーを飲む間の世間話らしい。
私は正直に本日の酒量を答える。
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