俺様上司は、極上の男!?
「課長、悪いです。こんな高いワイン」


「ワインにしては、ミドルプライスだろ?つーか、もう栓を開けたのに飲まないとか言うのか、おまえ。バカか」


はい、すみません。
バカですみません。

私はやむを得ず、櫟課長と軽くグラスを合わせた。

ワインは渋く酸っぱく、でも料理と一緒に食べると不思議と美味しく、なんだか妙な気分だった。
ワインも、櫟課長とごはんを食べてるのも、全部妙。


「誕生日にひとりメシとか、本当に太刀川は変わってる」


櫟課長は私がシェアしたタンステーキをフォークに引っかけながら笑った。

ひとりメシは嫌いじゃないけど、誕生日は私だって誰かと過ごしたかったっつーの。
不本意だっつーの。


「はあ、何分寂しいアラサーなんで、急につかまる友人もいなくてですね」


私は明らかに「怒ってますよ」という顔で答える。
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