この空の下でめぐり会う奇跡


「すみません・・・」


そこから会場までは10分あれば
オレたちの足では十分間に合うが
美空では微妙なところ。


オレは美空を背負い
まさかのこんな展開に実は動揺もしている。


まさか・・・こんなに密着するとか・・・。


「重いですか?
もっとやせてればよかったんですけど」


「全然!軽い方だよ
ちゃんと食べてる?」


「それって誰かと比べてます?」


その言葉にまたドキッとしてしまう。


「いや・・・なんで?」


「奥さんと比べて軽いと言ったのかと・・・」


そこに出してくるかな・・・。


「誰とも比べてないよ」


「石川さんの背中って広くて暖かいですね」


「それって誰かと比べてる?」


「え・・・?」


「新垣さんの真似をしただけ」


美空はも!!!と言いながら笑ったが


「なーんか懐かしいな」


その言葉に最大級にドキッとしてしまった。






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