バレンタインは俺の生き甲斐やっ!
*
「………ごめん。
こんなんしか残ってへんかったわ……」
あたしは小さく謝りつつ、コンビニで売っていた唯一のチョコレート、チロルチョコをたっちゃんに手渡した。
「ぷ……っ、箱買いかいな!」
「そらなぁ、いちおうバレンタインやねんから、チロルチョコ3粒、みたいなわけにもいかんやろ」
「ははっ、ミサキ、かっこええ!!」
楽しそうに笑うたっちゃんの手にあるチロルチョコの箱と、自分が手にしている花束を見比べると、やっぱり申し訳なさがこみあげてくる。
それが顔に出てしまっていたらしく、たっちゃんがくすりと笑った。
「………そんなん気にせんでええねん。
おおきにな、ミサキ。
ミサキからもろたもんなら、チロルチョコ3粒でも麦チョコ3粒でも嬉しいっちゅうねん」