TRIGGER!2
 その途端、3人はバタバタと動き、着替えを始めた。


「ヤバいわよ、こんな姿、風間ちゃんには絶対に見せられないわっ!!」
「あー、言っておくけどな、ジョージも来てるんだ。後でここで待ち合わせてる」


 彩香が言うと、グレープに肩をガシッと掴まれた。


「後でって、いつよ?」
「さぁ、治療始めたばっかだからなぁ」
「あぁもうっ!」


 それよりもこの血だらけのシャツに関心はねぇのか、と彩香は思う。


「なぁ、何か着るものあるだろ? ちょっと貸してくれよ」


 バタバタと動き回る3人に、彩香は声を掛けた。
 すると、オカマちゃんトリオは一斉にピタリと動きを止める。


「なっ・・・何だよ?」


 嫌な予感がして、彩香は一歩、後ずさる。
 反対にオカマちゃんトリオはじりじりと彩香との距離を縮めて。


「一回、やってみたかったのよねぇ~」
「そうね、元が悪い訳でもないんだから」
「こうなったら、あたしのピンクのフリルワンピース、貸してあげる♪」


 ヤバい、と思った次の瞬間、彩香はキウイとグレープに両脇をガッチリと掴まれてしまう。


「何すんだお前らぁぁぁ!!」
「彩香、ここは病院よ。静かにしなきゃダ・メ♪」


 バニティーボックスを片手に、イチゴが彩香に近付いてくる。


「つか、撃たれてんだろお前ぇ!!」
「入院生活ってホント、つまらないのよねぇ・・・」


 はぁぁ、と大袈裟にため息をつきながら、イチゴはボックスから口紅を出して、ニヤリと笑う。
 それとは逆に、顔を引きつらせる彩香。


「やるわよあんた達!」
「「イエッサ~!!」」


 ・・・・・・・・・・・・・。
 そして、数分後。
 ゼェゼェと息を切らしながら、4人はぐったりとソファに沈み込んでいた。


「どんだけ暴れるのよ・・・」
「やかましい、このアホ共・・・」


 バッチリと化粧を決めて髪の毛を結い上げられ、ピンクのリボンを付けられて。
 オマケに、胸の所にバッチリとフリルがついた、イチゴセレクトのワンピースを着せられて。


「タバコねぇのかよ」


 至極不機嫌な顔をして、彩香は言った。
 もちろんないわよ、とキウイが笑いながら答えて。


「めちゃめちゃカワイイわよぉ、黙っていれば」
「やかましい」
「あ、そうそう、昨晩やたらと騒がしかったみたいねぇ。何かあったの?」


 今頃かよ、と彩香はイチゴを睨み付けた。
 かいつまんで話をすると、あぁそれで、と納得したように。
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