君と僕等を、繋ぐ線。
「念願の桜沢悠斗の取材レポ、どんだけ素晴らしいものを書くのか見モノだねー」
軽い嫌味まで浴びせると、里中さんは自分のデスクに戻って行った。
振られて良かったわ。
この人と生涯を共にするのは、まじで無理だ。
「見とけ!! 仰天するくらい凄い記事書いてやる!!」
里中さんの背中に向かって言い返すも、里中さんは『何か騒がしいなぁ』と白々しく辺りを見渡しては何事もなかったかの様にパソコンを開いた。
・・・・・・・・・・・・くっそー。 絶対見返してやる!!
里中さんにより活気づけられて、何故か『打倒里中』を胸にスポーツ部から芸能部に異動する準備を進めた。