いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。
その笑顔を見ていたら、なんだか私まで幸せになれるようで。
「ね、お姉ちゃん!お母さんのスパゲティ、本当に───」
ここまで言ったところで、急に頭に鋭い痛みが走った。
───ズキン、ズキン。
痛みはまるで収まることを知らず、どんどんひどくなるばかり。
気付いたら私は、お姉ちゃんと、知らない女の人と一緒にご飯を食べていた。
「……お姉ちゃん、この人、誰?」
私がお姉ちゃんの腕にしがみつきながら言うと、お姉ちゃんはみるみるうちに顔を真っ青にさせた。
私の目の前にいる知らない女の人は、今にも泣き出しそうな顔で私を見つめている。