艶麗な夜華
「嘘でしょ……?」



それが本当であれば自分を軽蔑してしまう。


恭也はこの状況を楽しむように、


ニヤニヤと意地悪な笑顔であたしを見る。



「もしかして覚えてないのか?」


「……うん」


「それは残念」


「最悪だ……」



完全に落ち込み布団に顔を埋めると聞こえてきた呆れ声。



「バーカ、冗談だよ」


「えっ!」



恭也の顔を見ると、


それはそれは不機嫌そうで。



「あのな、最悪ってなんだよ」



「えっ?あぁ…だって……」


「これが本当の事だったら、


普通喜ぶところだろ。


相手が俺なんだぞ」



とんでもない自信過剰な発言に、


言葉も出ないあたし。



「………」



恭也はベッドから起き上がると煙草に火をつけた。
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