艶麗な夜華
「ヤス……?」


「わかるんだけど……」


「えっ?」


ヤスはその体勢まま黙り込み、

少しすると呟くように話し始めた。


「恭也さんはずっとそうだった……

結衣が死んだ時も、そして結衣が死んだ後も……

一度だってタクミに嚇怒した事はなかったよ。

それどころか、なにも変わらずに接してた。

俺はずっとそんな恭也さんを理解できなかった。

腹が立ったらすぐに感情をあらわにする俺と恭也さんとでは、

人間の質が違うという事はわかってる。

でも!自分が惚れた女が死んだんだぜ?

それもタクミのせいで!

なのに普通に接するなんてできるかよ!」



語気を強めるヤス。


あたしは小さくうなずいた。


「そう…だね……」
< 458 / 700 >

この作品をシェア

pagetop