艶麗な夜華
「お願いします!せめて2ヶ月待ってください!」



夜の1時過ぎ、


人生初の土下座。




そんなあたしを嘲笑うのは、



「ハハッなかなかの光景だな」



ビルのオーナー土岐恭也。



「お願いします!」



彼は目の前に立つと、


高い位置から見下ろす。



そしてニヤリと笑って一言。



「駄目だ」



って。



どうしても体を売るのだけは嫌で、


彼の店にきたあたし。




「お願いします……」



泣き出してしまいそうなのを堪え、


もう一度頭を床につけるあたしを、


まるで楽しんでいるかのように彼は言う。



「ハハッ女に此処まで頭を下げられたのは初めてだ。


ところでお前、名前は?」

< 80 / 700 >

この作品をシェア

pagetop