絆の軌跡



ネグリジェを脱ぎ、なるべく綺麗に畳んで枕の上に置く。



「なっ!?おまっ…!!」



ワイシャツの袖に腕を通したところで、先生の何かを言う。


振り返ると先生はベッドの下に頭を突っ込んでいた。



「ど、どうしたんですか?」


「なに男の前でいきなり脱ぎだしてんだよバカっ!」


「ば、バカ…」


「いいからさっさと着ろ」



理不尽な叱咤に謝り、さっさと制服を着る。



「着替えは見られないようにするもんだぞ」



咳払い1つして、デコピンを繰り出す先生。



それは先に言ってほしかった。





身仕度を整えると、朝会について説明を受けた。



大広間では朝食を兼ねて朝会を行う。

校長先生の挨拶の後、私の紹介があり、名前を呼ばれたら教壇に立つ校長先生の隣に行く。

そこで寮の発表があるそうだ。


話を聞いているだけで、緊張が高まる。



「そんなに緊張しなくていいぞ。

どの寮か聞いて、そのテーブルで飯食うだけだから」


「と、言われましても…先生ついて来てくれないんですか?」


「あぁ、すまん…俺は教員席に行かなきゃいけないからな」



あぁ、胃が痛い。

吐いてしまいそうだ。



そんな私を優しく撫でてくれる先生。


こんな事でびくびくしているわけにはいかない。



アーサー先生と共にマリアさんに一晩のお礼を言って、大広間に向かう。


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