誰よりも、君が好き
「…結構、食べたね。」
テーブルの上には沢山のお皿。
店員さんが片付けてくれた分も合わせたら、もっとある。
匠くんがいっぱい食べてるからって、私も調子に乗って食べすぎちゃったな…
反省しつつ、私はちらりとお財布の中身を覗く。
お小遣いをもらったばかりとはいえ、今日のぶんを払ったら恐らく今月はもう遊びにいったりすることが出来なくなりそうだった。
うぅ…
里奈とあかりと、遊びにいきたかったのに…!!
でも、今さら後悔したところで食べたぶんはもう全て私の胃袋の中。
どうすることもできやしない。
しょんぼりしながら匠くんとレジへ向かった。
「お会計の方、5420円になります。」
そして私は、予想以上のその金額に思わず足元をふらつかせる。
そんなに持ってたかな…??
そんな私の心配を他所に、
「お釣り80円です。
ありがとうございました。またお越しください!!」
そう、店員さんの明るい声が聞こえてきた。
…どういうこと?