いと。

「……………っ!」

呼び出し音の機械的な音が響くスマホを見つめるけれど繋がる気配はない。

「……だよね。仕事中だろうし。」

通話を切り、バッグに入れて店を出る。

日中のこもった熱をたっぷり含んだ外の空気は思いのほか身体に重くのしかかる気がして、歩いて15分の自宅マンションへの道のりも普段の倍の時間がかかるような気がした。


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