いと。

この地に辿り着き、ひと月以上が経った。

すぐそばの湖のほとりに建てられた美しいお姫様の像。

彼女は永遠の美を願うあまり不老不死の龍になってしまい、この深い深い湖の主になったという。

………永遠に湖の奥底でひとりで過ごすなんて、寂しくないのだろうか。

でも、自分で招いた運命は受け入れなければいけない。

澱みない心で真摯に、堂々とそれを受け入れられたら…強く生きられるのかな。


そうだ。私は…強く生きなきゃならない。


母のように………大切なものを、悲しませないために。


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