いと。
「とにかくシャワー浴びて?着替え、ある?」
「あるよ。ありがと。」
濡れ雪のおかげで頭も足元も濡れていた曜に温かいシャワーを勧め一息つく。
気づけばもう時刻は夕方で、外はまた雪が降り始めていた。
「………はぁ。」
たくさん動いたおかげで疲れた身体はいつもより重く感じていて、でも曜が迎えに来てくれた嬉しさを思うと全てが吹き飛んでしまうほど心が軽くなった。
「…ごはん、作ろうかな。」
キッチンに立ち、冷蔵庫を開けてはっとした。
「…あ、そういえば……」
「ん?何だよ。」
「きゃあっ…!……曜!いきなり後ろに立ったらびっくりする!」
足音も立てずにピタリと背後にくっついてきた曜は当たり前のように腕をまわしてきて…するりとお腹に落ちてきた大きな掌は、赤ちゃんごと私を優しく抱きしめてくれた。
「……ちょっと膨らんでる気がする。」
「うん。2人入ってるからね。」
「そっか。……今、何ヶ月?もう動く?」
「4ヶ月。もうすぐ安定期に入るよ。6月の末が予定日。
まだ胎動はないかな。もうちょっと先。」
「…ふぅん…。じゃあちょっとならいいか。」
呟きが耳に届いてなんのことだろうと顔を向けると、曜はお腹に当てていた掌を頬へと滑らせて空いているもう一つの手で器用に私を自分の方へと向かせた。
「…曜?ちょっとって何?」
「…しっ。聞こえちゃうだろ。静かに。」
一気に甘く声を響かせた曜の顔を見上げると声以上に甘い視線を絡みつけるように向けられ…
「…っ!」
とたんに色めいた鼓動を打つ胸からは次第に愛しさと恋しさが溢れた。
……どうしよう。すっごい、好き………。
「…愛?顔が真っ赤。そんなにオレの事好きなの?」
からかいながらも言い当てられて更に鼓動が早くなる胸は抱えきれないくらいの想いに耐えきれなくなって、
「…うん。好き。大好き。愛してる。
………ずっと、そばにいてね………。」
切なく縋るように…曜を求めた。
優しく触れてくる唇はじわじわとその動きを濃くしていって、それを受け止めていると………自分がいかに思ったより曜に気持ちを持っていかれてるかと思い知らされてしまった。