いと。

「じゃあね、薫。」

ひと時を過ごし、いつものように店の外へ出ると薫もいつものように見送りに外に出てくれた。

「…気をつけて帰れよ。」

どこか、いつもより心配そうな声。

表情もどこか真剣で…私がここしばらく父のことで沈んでいたからそうさせてしまっていると思うといたたまれなくなった。

「…そんな顔、しないで。私は大丈夫。

薫がいてくれればそれだけで幸せだから。」

薫は…『そうだったな』そう言って一度、私をぎゅっと抱きしめてくれた。


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