闘争少女【前編】完
イスズは急いでリノの元へと走った
『リノ!!!』
「!…っイ、イスズ助けて」
すかさず前に立ちはだかり
リノを自分の背へと庇うように守る
「ひゅ〜♪
友達も案外可愛いじゃねーか!
んならとっとと行こうぜぇ〜〜(笑)」
『っ触るな……』
「あぁ?」
『汚ない手で触るなって言ったんだ』
「んだと、この生意気女が!」
「おい!いいから二人とも連れてくぞ!」
1人がイスズ、もう1人がリノへと
近づき連れ出そうと手首を掴んだその瞬間…
いきなり生暖かい何かが肌に触れた
『?!…………』
「ツ、ツキ君!?」
イスズの耳からは
リノがツキの名前を呼ぶ声が聞こえる
一瞬なんのことか何が起こったのか
わかなかったが
イスズの頭の上から聞こえた声にハッとした
「俺のもんに触ってんじゃねーよ…」