新選組へ ~ 連理之枝 ~
好き勝手に見て回る東宮様の後を

伊東と近藤


その後ろに俺と佐々木


その後を土方がついてくる

他の幹部達は、部屋に戻らせた


粗方ぐるりと見てから


「新選組のお抱え医師は、おるのか?」


近「最近、親しくさせて貰ってる医師なら…」

「その者を今すぐ、呼び寄せろ」

伊「今からですか!?」


「今すぐ呼びに行ってくれ」


何を始めるのやら…


「少し休むか…」


合図…


客間に通され、お茶を一服した


「帳簿を見せて貰おう」


佐「土方!東宮様を勘定方へ連れて行け
慶喜様、東宮様と行って参ります!」

「近藤と伊東から、近況など聞いておく
医者が来る前に戻ってくれ」







3人が部屋を出た



「驚いただろう?」

近「東宮様だとは…」

伊「ええ…驚きました」


「親王宣下を受けているとは、聞いておった
東宮様であったとは、俺も知らなかった」


近「慶喜様も利用されたのですか?」



「近藤…聞き捨てならんな…
東宮様が何のために利用する?
人に利用されても、利用し貶めることは
絶対にしないお方だ… 家族だと
お前は、俺に言ったではないか?」





近藤がおかしいとは、どうやら本当だ


近藤という男は、まっすぐな目をしていた

しかし…今は、目をうろつかせ

自信のなさが見える



本当は、信じているが


心が操られるのだろう




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