2・5次元の彼女
「どうした?」
「あ、ううん」

私は慌てて話題を探す。
咄嗟に目に入ってきたパソコンの話題を振る。
「……そういえば、HARUのパソコン、画面すごく大きいよね」
寝室の開いたドアから見えるパソコンの画面を指差す。
「ああ、仕事にも使うから、大きいのを買ったんだ」

「これでゲームしたら、気持ちいいだろうなーって」
「ああ。やってみる?」

HARUはグラスを片手に立ち上がると、寝室に入りパソコンの電源を入れた。
私もそのあとを追う。

いつものアイコンにいつものロゴ。
スタートボタンを押すと、ややあって、HARUのキャラクターが画面の中心に表示された。

「わあ! HARUの画面だ。新鮮」

HARUはマウスを操作して、いつもの薬屋の横へ向かう。
そこには景斗の姿があった。

私は一瞬、びくっとしてしまった。

そんなわけないのに、なんだか景斗に見られているみたいで、罪悪感に襲われた。

< 97 / 241 >

この作品をシェア

pagetop