秘密の記憶は恋の契約
すると。


(えっ・・・)


すぐさま、綾部くんからメールが届く。

『今日の昼、一緒に外に行かないか』


(!)


チラリと左隣を見ると、綾部くんは涼しい顔でマウスをくるくると動かしていた。


(これは・・・昨日のことを何か話すっていうことだよね・・・)


やっぱり、二日酔いで寝ぼけていたわけじゃないのかも。

彼がわかっていてあんなことをしたのかと思うと、私のドキドキ感は増していく。


(どうしよう・・・ちゃんと話した方がいいんだろうし、何があったか知りたいけど・・・)


知るのも、怖い。

そして、綾部くんの顔を、まともに見れる自信がない。

しばらくどうしようかと悩んだ私は、「近くの会社で働いている友達と、ランチの約束をしてるから」という理由で、断りのメールを送ることにした。

詩織か真依と約束があることにしようかとも考えたけれど、二人ともすでに予定があって断られた場合、私の嘘は即刻バレる。

けれど、これなら仕方ないと思うだろうし、嘘がばれることもないだろう。
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