秘密の記憶は恋の契約
(この一か月、ずっとこんな感じだもんね・・・)


私と綾部くんは、元々仲のいい同期。

けれど最近の私たちといえば、必要最小限の会話をするだけ。


(他のみんなも、きっと疑問に思ってるよね・・・)


金田さんも、こうやって気にかけてくれている。

これ以上黙っていることも憚られ、私は届いた豚玉の生地を焼きながら、これまでの経緯を金田さんに話すことにした。

綾部くんに告白され、条件つきで恋人同士になったこと。

アクアシュガーで元カノに出会い、ヤキモチから、ケンカになってしまったこと。

更に山崎さんとのエピソードも加えると、金田さんは大きな目を何度もパチパチ瞬かせた。

「・・・すごい・・・ドラマ顔負けだね」

「いや、もう・・・私は完敗したいです・・・」

話し終わる頃には、お好み焼きと共にビールもなくなっていたけれど、二杯目は2人仲良くウーロン茶を頼むことにした。

「うーん・・・。でも、難しいね。美咲ちゃんの気持ちもわかるけど、綾部くんの気持ちも、やっぱりわかる気がするし」

「・・・はい・・・」
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