秘密の記憶は恋の契約
「失礼ですけど・・・これ作ったのって、梅村さんじゃないですか?」

「はい・・・!申し訳ありません、持ち帰って、すぐに直してきますので・・・」

頭を下げる私に、佐々木さんは「ふう」と大きいため息をつく。

「システムが完璧だからって、資料がおざなりじゃどうしようもないと思いますけど」

「はい・・・私が確認不足で・・・」

謝る私に、綾部くんが言葉をかぶせる。

「すみません。オレも確認不足でした。申し訳ありません」

「・・・なんでも、間に合わせればいいってもんじゃないからね。焦って作って仕上がりがこうじゃ、期待外れも甚だしいし」

「・・・はい」

綾部くんと、もう一度二人で頭を下げる。

「システムは綾部くんが中心で、資料は梅村さんが任されたっていう感じですか?」

「はい・・・」

岩下さんにもお願いしたけど。

最終的に取りまとめをしたのは、まぎれもなくこの私。

全てを見透かすような彼女の指摘に、私は身を縮こめた。

「・・・梅村さんは、少し抜けているのかな」

「え・・・?」

佐々木さんの、くすりと笑う声がした。

確実に棘があると感じる目線に、私は背筋が凍りつく。
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