秘密の記憶は恋の契約
私が山崎さんを好きだって、綾部くんは、きっと誤解をしてるけど。

ずっと不機嫌なままの彼の理由。

それはただ、怒ってるってわけじゃなく。


(妬いてるからだって・・・そう、思ったりしてもいいのかな)


さっきまで握られていた右手が、思い出したように熱を出す。

私はまた、甘い期待をしてしまう。

綾部くんがまだ、私のことを好きだって。

胸の奥が、きゅっと切ない音を出す。

私は足を踏み出して、彼の背中を追いかけた。





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