秘密の記憶は恋の契約
胸騒ぎに近い心臓の音を聞きながら、山崎さんのメールを開く。

そこには、今日の仕事をねぎらう言葉と、土日のどこかで食事にでも行かないか、という内容のことが書かれてあった。


(わ・・・どうしよう)


『落ち込んでいないかと心配しています。よかったら気分転換にーーーー』


メールの一文に、もう一度目を走らせる。


(私が佐々木さんから言われたこと、気にしてくれてるのかな・・・)


けれど、休日に二人で食事をしに出かけるなんて、デートと言っても過言じゃない。


(断らないと・・・)


でも、なんて言って断ろう。


(何もないけど・・・予定があるって言って、断っちゃえばいいのかな・・・)


でも・・・と、私は今日の出来事を振り返る。

私は、アクアシュガーから、綾部くんに手をひかれながら出て行った。

きちんと顔は見れなかったけど、山崎さんは、あの状況にきっと疑問を持ってるはずだ。


(合コンの時も指摘されたし・・・私の彼氏は綾部くんだって、気づいたかもしれないよね・・・)
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