秘密の記憶は恋の契約
「横浜で会うなんてめずらしいね。美咲ちゃん、今日、外回りとかあったっけ」


(ドキ)


「あ、えっと・・・金田さんは・・・」

はぐらかしたい私は、質問には答えず、そのまま質問を返してしまう。

「私は第一支社に用事があったの。メールで済みそうな用件だったのに。面倒だよ」

「そ、そうですか・・・」

そうだ・・・第一支社は横浜じゃないか。

他支社や外回り社員のことを、全く考えていなかった。


(ああ・・・なんでそんなことにも気づかなかったんだろう)


「で?美咲ちゃんは?」

自分自身にショックを受けたまま固まっている私に、疑問が残っているであろう金田さんは、再度質問を投げかける。

「私は・・・」


(どうしよう、素直に言うのもどうかと思うけど・・・)


けれど会社に戻った時、「美咲ちゃんとランチしたの!」なんて話をされたら、綾部くんに私の嘘がばれてしまう。


(金田さんなら、ウキウキしながら言いそうだもんね・・・)


しばらく悩んだ私は、思い切って金田さんに頼みごとをすることにした。
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