秘密の記憶は恋の契約
「・・・必死だったんだよ。おまえは山崎さんのことが好きなんだって思ってたから。

それを・・・言わせたくないし、聞きたくなかった。

とにかく美咲を逃がしたくなくて、とにかく・・・必死だった」

「悪かったな」と言いながら、照れ隠しのように私の髪を優しく撫でる。

その滑るような感触が、私のココロをたちまち満たした。

「うん・・・」

頷いた私の耳に、彼がそっとキスをする。

その甘い感覚に、全身の力が抜けていった。

心地いい体温。

私は、全てを彼に預けるように、目の前の胸に顔をうずめる。

幸せな感触。自然と瞼が落ちていく。

どのくらいの時間が経ったのか、微睡みそうな私のおでこに、彼がそっとキスをした。

はっとして顔を上げると、優しい眼差しが向けられて、恥ずかしくなった私は照れたように笑った。

「でも・・・なんでわかったの?私が、山崎さんとあそこで会うって」

落ち着きを取り戻した私は、そういえば、と彼に疑問を投げかける。

すると彼は「ああ」と言って不機嫌そうに口を開いた。

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