秘密の記憶は恋の契約
思わず呟いた私の言葉に、真依は「んもー!!!」と最大限の怒りを表す。

「山崎さんを逃したのは、美咲のせいでもあるんだからね!」


(う・・・そうでした・・・)


「もう、こーなったら!綾部くんの友達、紹介してって言っといてよ。大学のときの友達とかさっ」

「う、うん・・・そうだね・・・」


(確かに責任感じるし・・・綾部くんにちょっと頼んでみようかな・・・)


ぼんやりと、彼の顔を思い出す。

すると、私はふと、綾部くんに関連付けて他の男性の顔が頭に浮かんだ。

「そうだ!沢木くんは?」

「・・・はっ!?」

同期同士でくっついた、棚田くんと詩織、私と綾部くん。

あと残る二人は・・・沢木くんと真依の、ちょうど男女ひとりずつ。

確か沢木くんも、1年くらい彼女がいなかったはず。

「うわーー!やめてやめて!確かにネコは被らなくていいけど、超今更すぎるでしょ」

「それを言うなら、私も最初はそうだったよ」

「うん。私も」

私の言葉に、詩織も続けて同意する。

「いやいや・・・。それに、あんまりタイプじゃないかなあ。

カッコ悪いってわけじゃないけど、どこをとっても普通すぎるくらい普通だし」
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