秘密の記憶は恋の契約
「いいじゃん、普通。綾部くんみたいにルックスいいと、なんか心配じゃない?浮気とか」

「あー・・・まあねえ。確かに。でも、顔がいいのにこしたことないよ」

詩織と真依のやりとりに、私は「ちょっとちょっと」とツッコミを入れる。

「綾部くんは浮気しないよ!」

「えー・・・どうかなあ・・・」

「実際モテるじゃない。周りがほっとかないよねえ」

同期の気軽さで、言いたい放題の二人。

綾部くんを信じているけど、なんだか不安になってくる。

「・・・なーんて。まあどっちでもいいよ、美咲のとこは」

私の心配をよそに、真依がぼそりと言葉を放つ。

心底どうでもよさそうなその口調に、私はちょっとむっとする。

「・・・なんなげやり・・・」

「だってそーじゃん!付き合いたてでラブラブだし、私たちが何言ったって、なんにも耳に入らないでしょ。

自分が幸せじゃないとさ、周りの幸せなんてどーでもよくなる年頃なんだよ」

頬づえをついて「はあ」と大きなため息をつく真依を見て、私と詩織はお互いに顔を見合わせた。

「まあ・・・そのうちいい人見つかるよ」

「うん。そうそう」
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