秘密の記憶は恋の契約
「おじゃましましたー」

同期会を終え、棚田家のマンションを後にした私たち。

話をしながら4人で歩く帰り道、大通りに出たところで、私と綾部くん、真依と沢木くんの二手に分かれることにした。

「じゃあ、美咲も綾部くんもまたねー!」

「おう。仲良くな」

「そっちこそ!」

「こっちは仲良しだ。まかせろ」

綾部くんが私の肩を引き寄せて、真依にフフン、と笑顔を見せる。

真依は「イーッ!」と歯を出して、沢木くんの腕を引っ張った。

「こっちも多分平気ですー」

「ああ。そうだな、がんばれよ沢木」

「ちょっとー。なにそれー」

言い合いながら、4人で笑ってそのまま別れた。

手を振る二人が見えなくなると、私と綾部くんは自然と手と手を繋ぎ合わせた。

「楽しかったね」

「そうだな。今度集まるのは出産祝いか」

「うん。詩織もだけど・・・棚田くん、すごい楽しみにしてたね、赤ちゃん」

「ああ。女の子って言ってたし。デレデレになるんだろ、アイツ」

「ふふっ。きっとね」

棚田くんと詩織の赤ちゃん。

私もすごく、楽しみだな。
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