イジワル婚約者と花嫁契約
こんな人とずっと一緒にいたら身が持たないもの。
第一彼なら私なんかとお見合いしなくても、いくらでも女性から寄ってくるだろう。
そもそもこのお見合い自体、上司に言われて渋々かもしれないし。

料理が全て出されて食べ終わったら終わり。
それまでの辛抱だ。

そう思っていたんだけど――……。


* * *


「あの……失礼ですけど二重人格なんですか?」

「は?」

さっきまで人をバカにするような目で私を見ていたというのに、その眼差しは一変し額に青筋を立てて睨んできたものだから、つい怯んでしまった。

「なにそれ。能面女じゃなくて、ただのバカ女だったのか?」

「なっ……!」

バカ女!?

本当に失礼すぎる!!

私より五歳年上で目上の人だって分かってはいるけれど、能面女とかバカ女とか言われっぱなしのままじゃいられない!

「だっ、だってそうじゃないですか!さっきと全然態度が違うじゃないですか!まるで別人ですよ!?」
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