イジワル婚約者と花嫁契約
「だからね灯里ちゃん、そんな周りの意見なんて気にすることないと思うよ。周囲がなんて言おうと彼は灯里ちゃんと結婚したいって言っているんだから。素直に彼の言葉を信じるべきよ。それに灯里ちゃんはあの代表が溺愛しちゃうくらい魅力的なのよ?もっと自信持っていいと思う!……でないと私の気持ちが報われないわ」

「千和さん……」

「もーそんな泣きそうな顔しないの!」

そう言うと千和さんは「元気出して!」と言いながら励ますように何度も背中を擦ってくれた。

だけどそんなことされてしまったら、ますます涙が出てしまうそうだ。
千和さんの手があまりに温かいんだもの。

「灯里ちゃんが幸せになってくれないと、私も幸せになれそうにないんだから頑張ってよ?……本当、いつも応援しているから」

「はい」

「それとね、自分に自信がある人なんていないはずよ。自信なんて努力でどうにでもなるものなんだから。だからあまり考え込まないこと!」

「……はい!」

元気よく返事をすると、千和さんは「よし!」と言いながら笑い、そしてわしゃわしゃと頭を撫でてきた。

「もー千和さん!髪がボサボサじゃないですか!」

「元気になるようにやったのよ」

そう言ってまた声を上げて笑う姿につられるように、私まで笑ってしまった。
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