イジワル婚約者と花嫁契約
そんな社員達に頭を下げながらもお兄ちゃんに引っ張られやってきたのは、代表室。
引かれたまま部屋に通されると、そこには田中さんもいた。
「灯里さん、お疲れ様です」
そしていつものように淡々と述べ、頭を下げてきた。
「あ……お疲れ様です」
昨日のことがあるし、すぐにお礼を言いそうになってしまったのを慌てて堪える。
ここで言ってしまったら、せっかくみんなに口裏を合わせてもらったのが水の泡になってしまう。
「田中、灯里を頼む。仕事集中して終わりにするから」
「分かりました」
そう言うとお兄ちゃんは自分のデスクに腰を下ろし、書類に目を通し始めた。
一瞬にして仕事モードに入ってしまったその姿は、妹の私から見てもカッコイイと思えてしまう。……もっと私のことにも寛容に対応してくれるといいんだけどな。
お兄ちゃんに座らされた来客用ソファーに座りながらそんなことを考えていると、田中さんに数回肩を叩かれた。
まさか田中さんがそんなことをしてくるとは夢にも思わず、驚きすぐさま振り返ると、田中さんは鼻の前で人差し指を立てていた。
引かれたまま部屋に通されると、そこには田中さんもいた。
「灯里さん、お疲れ様です」
そしていつものように淡々と述べ、頭を下げてきた。
「あ……お疲れ様です」
昨日のことがあるし、すぐにお礼を言いそうになってしまったのを慌てて堪える。
ここで言ってしまったら、せっかくみんなに口裏を合わせてもらったのが水の泡になってしまう。
「田中、灯里を頼む。仕事集中して終わりにするから」
「分かりました」
そう言うとお兄ちゃんは自分のデスクに腰を下ろし、書類に目を通し始めた。
一瞬にして仕事モードに入ってしまったその姿は、妹の私から見てもカッコイイと思えてしまう。……もっと私のことにも寛容に対応してくれるといいんだけどな。
お兄ちゃんに座らされた来客用ソファーに座りながらそんなことを考えていると、田中さんに数回肩を叩かれた。
まさか田中さんがそんなことをしてくるとは夢にも思わず、驚きすぐさま振り返ると、田中さんは鼻の前で人差し指を立てていた。