イジワル婚約者と花嫁契約
『嘘じゃないよ』

「――え?」

『嘘じゃない。……由美の言っていたことは本当のことだ。援助のことも最初から知っていた』

う、そ……。

言葉を失ってしまう。

どこかで信じていた。
梅沢さんがなんて言おうと、両親から真実を聞こうと――。
健太郎さんだけは信じられると思っていたのに……。

だめだ。もう涙が止まらない。

裏切られた気分だ。
こんなに好きなのも、私だけなのかな?……さっきの“好き”って言葉も嘘だったの?

あんなに健太郎さんの言葉だったら、全て信じられる。
そう思っていたけど、もう無理。
だってどうやって信じればいいの?もう信じられないよ……。

梅沢さんの言っていたことが真実なら、私のことなんて最初から好きじゃなかった。全ては家のためだったんでしょ?

色々な感情が押し寄せて頭の中はぐちゃぐちゃになってしまう。

電話越しに聞かれていると分かっているのに、涙が止まらなくて、鼻を啜ってしまう。

『悪かった。ちゃんと話さないで』

苦しそうに絞り出された言葉。
だけど私の胸には響いてこなかった。
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