イジワル婚約者と花嫁契約
じゃあ一体どうすればいい?

途方に暮れ、変な汗が流れてしまいそうになった時。

「だっ、代表!あの……!ちょっといいですか?」

戸惑い気味に声を上げたのは千和さんだった。

「なにかな?大川さん」

千和さん……?

すると千和さんは目を泳がせつつも、考えながらゆっくりと話し出した。

「あの……えっと実はですね、私ちょっと仕事のことで悩んでいることがありまして……。もし、代表のお時間があれば相談に乗っていただきたいのですが……」

「それは大変だ」

さっきまで上機嫌だったお兄ちゃんの表情は一変、深刻な表情になり考え込んでしまった。

「もちろんできればでいいんです」

さすがは千和さんだ。お兄ちゃんのことをよく熟知している。
お兄ちゃんは社員のことを大切にしている。
そんな社員である千和さんに相談したい、なんて言われたらきっと……。

「灯里悪い、デートはまた今度でもいいか?」

「えっ……あっ、うん!もちろん!」
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