画家の瞳は何をみる?
「あなたたちも知ってると思うわ。捜査一課が総力をあげて調べている連続通り魔事件……」
その事件は悠里も知っていた。
夜間、女性ばかりが狙われる傷害事件。
突然ナイフで首や腕を切りつけるんだとか。
麻琴は部屋のすみに置いてあったホワイトボードを引っ張り出すと、3枚の女性の写真を貼った。
「被害者は今のところ3人。1人目は看護師の若松彩菜(わかまつあやな)さん。首を切りつけられて重傷。命に別状はないわ。
2人目はアルバイト店員の那須愛花(なすあいか)さん。腹を刺されて重傷。今も入院中よ。そして、3人目は中村みどりさん。腕と首を切りつけられてる。彼女も未だ入院中」
一気に説明すると、麻琴は悠里と健をみつめた。
「3人とも夜間に襲われたため、犯人の性別も不明だわ。何も掴めていない。」
「……捜査は非常に困難な状況ってことですね」
健が言うと、麻琴は悔しそうに眉をつりあげた。
「こんな輩に手をやくなんてね。私達もまだまだよ」
「で?自分達が解決できない事件を私達のところに捨てに来たんですね」
悠里は資料を机の上に置くと、麻琴をにらんだ。