天国から君へ〜大好き〜

私が泣きそうなのが伝わったのか、サクラさんが無理やり笑った。
「ごめんね、こんな話しちゃって。でも、これだけは言っておくね。」
「なん、ですか?」
「後悔、しないようにね。」
「・・・はい。」
心から、うなずいた。
私は、あのままで終わらせたくない。
ライに会って、言ってあげなきゃいけないんだ。
ライは悪くないよって。
きっとライのことだから、今でも自分のことをせめてると思うんだ。
私には、それをやめさせる使命があるの。
だから。
私は地上界に行く。
「サクラさん。」
「?」
「行ってきます。」
「・・・行ってらっしゃい。」
私たちは抱きしめあってから、別々の場所にむかって歩き出した。
私は、搭乗ゲートへ。
サクラさんは、白雲空港の出口へ。
ねえ、ライ。
今からそこに行くよ。
待ってて。
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