殺戮都市~バベル~
「まあ、お前らがしっかり松田を抑えててくれりゃあ、俺に策がない事もないぜ?ちょいと命中率に難があるからよ、動きを止めてほしいんだけどよ」


ここに来て、神谷が切り札を出すかのように話し、俺達を指差した。


命中率に難があるから、動きを止めなければならない……技?


神谷の攻撃は、地面をへこませるくらいの威力があるんだから、あれが当たれば人間なら間違いなく死んでしまうと思うけど……。


「ほう、何だその策と言うのは。我々も知らなければ、どう動けば良いかわからないからな。言ってみろ」


あえて言葉を濁した神谷に対し、そんな事は関係ないとばかりに突っ込んだ質問をする恵梨香さん。


言うつもりがなかったのだろう。


苦笑いを浮かべて、俺に助けを求めるような目を向けるけど……俺も知りたいんだよな。


「……ったく。わかったよ。俺の切り札は、『ウエポンブレイク』だ。いつもやってるのは、ただ力任せにハンマー叩いてるだけだけどよ、こう……力を集束させるようなイメージでだな。ドカンとぶち込めば、どんな武器だって破壊出来る……って、武器の説明に書いてあった」


説明が具体的じゃないな。


だけど、ウエポンブレイク。


そんな事が出来るなら、ウォーハンマーはどれだけ高スペックの武器なんだよ。
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