殺戮都市~バベル~
5メートルはあろうかという、大きな柱のような腕に潰された血が、辺りに飛び散って、俺もそれをモロに食らう。


慌てて袖で顔の血を拭い、再び目を向けた時には……轟が、バトルアックスを振り上げて、腕に斬り掛かっていた。


「沙慈!迂闊に飛び込むんじゃないよっ!」


「たかだか腕の一本や二本!どうにか出来なくてどうするんだ!」


轟のバトルアックスが振り下ろされ、ビショップの腕に食い込む!











だが、その攻撃は、ビショップの体表にあるウロコを一枚切断しただけで、腕を切断……とは程遠いダメージを与えただけ。


いや、果たしてダメージがあったかさえ疑問に思える。


「くっ!な、なんだこいつ……」


と、ビショップの腕を蹴って、轟が飛び退こうとした時だった。


グッと握られたビショップの手。


ポーンの死骸を握り潰しながら掴んだその手が……勢い良く起き上がり、無防備な轟に裏拳が直撃したのだ。


バキバキッという音と、グチャという音が聞こえて……轟は吹っ飛ばされ、ここから一番近くにあったビルの壁面に衝突した。


原型を……留めない無惨な姿で。


神谷が殺されたというのを、その一撃で理解出来てしまった。
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