殺戮都市~バベル~
「あ、そうなの?じゃあ私も行く行く!こんな所にいたら、鬱になっちゃうよ。何なら塔に入っとく?」


相変わらずだな、吹雪さん。


恵梨香さんを探してるって言ってるのに、先に塔に入るとか。


どのタイミングで塔に入るのかという話もしたかったから探してるのにな。


それに……南軍、西軍と回って来て、一つ気になる事がある。


北軍にもその答えはなくて、東軍になければどうすれば良いかわからない事。


「先に入るって……どこから中に入れば良いんですか?入り口が見当たらないんですけど」


俺のその言葉に、不思議そうに首を傾げて塔を見た吹雪さん。


「おー、本当だ。少年、良く見てるね!やるぅ!」


いや、そうじゃなくてさ。


入り口がないのにどうやって中に入れって言うんだよ。


今更「入れませんでしたー」なんて言ったら、暴動が起きるぞ。


「……まあ、恵梨香を探すかね。とりあえず呼んでみるから、こいつらの相手しててよ」


俺の返事を待ちもせず、PBMを取り出して画面を操作した。


その間、俺は鎧片の周りに群がるポーンを始末する。


「あー、あー、恵梨香?聞こえたら返事して。愛しの少年が来てるよ」


なんて呼び掛け方をしてるんだよ!


そう思ったけど……恵梨香さんからの返事はなかった。
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