殺戮都市~バベル~
ポーンの上を移動して、東軍側までやって来た。


永田、平山、氷見の姿は見たけど……恵梨香さんの姿はない。


「おかしいな……恵梨香さんはどこにいるんだろう。あの人は戦い方が派手だから、いたらすぐにわかるはずなのに」


「うーん、北軍は大丈夫だと思って、愛しの少年に会いに行ったとか?」


吹雪さんめ……絶対に面白がってるよな。


戦ってる最中にそんな事を考えるはずがないじゃないか。


だけど、恵梨香さんが俺を好きだとかいう事を抜きにしても、他の軍に行ったという可能性は考えられるかな。


北軍は手練揃いだから、任せておいても大丈夫と。


「じゃあ、このまま東軍に行きましょう。最悪、恵梨香さんがいなくても、名鳥と狩野に相談しないと」


塔に入るとなれば、未知の危険というものが伴うだろうから、強い人がどうしても必要になる。


それを考えると、名鳥や狩野は絶対に外せない。


と、そんな事を考えて、ポーンの頭を踏み付けた時だった。










「真治くーーーーーーん!!もうっ!私を置いて行かないでよーーーっ!」







北軍の街側からそんな声が聞こえて、その方向に顔を向けた俺は……抱き付くように飛び付く桜良の姿を見た。
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