殺戮都市~バベル~
「わ、わわっ!こんな所で!」


拒否する間もなく、桜良に横から抱き付かれた俺は、グラリとバランスを崩して、ポーン達が待ち受ける足元へと倒れそうになる。


いやいや、マジでありえないだろ!


敵じゃなくて、味方の悪意のない行動で食われそうになるとか!


それでも、倒れてなるものかと、俺は必死に体勢を立て直す為に足を動かす。


よろめきながらも、日本刀で邪魔なポーンを斬り付けて。


「桜良!離れろ!倒れたら二人とも食われるだろ!」


「二人で死ねるなら、それもありだよね」


本当に何を言ってんだこいつは!


絶対になしだろ!


「あらあら、あらららら?こんな姿を恵梨香が見たらどう思うかな?少年もなかなかやるねぇ」


吹雪さん、そんな事を言ってる暇があるなら助けてくれよ。


見て笑ってないでさ!


結局、桜良を押し退ける事も出来ず、しがみ付かれたまま、何とか移動した俺は、東軍に入ってすぐに街側へと進路を取って、戦っている東軍の人達の中に、倒れるように着地した。


「あ、危なかった……おい、桜良!一体何を考えて……」


「だってぇ!真治君、全然会いに来てくれないんだもん!見付けたから、抱き付いちゃった。えへ」
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