殺戮都市~バベル~
皆が戻って来るまでに、俺と名鳥がやる事は一つ。


打ち上げる為のスペースを確保しておく事。


「死ぬ気でポーンを押し退けろ!化け物をここに近付けさせるなよ!」


塔に近過ぎると、打ち上げる角度が急になり過ぎる。


そして何より、敵の猛攻に耐え続けなければならないというリスクがある。


対して、離れてしまうと、比較的安全ではあるものの、飛距離の問題が出て来る。


もしも、あの穴に辿り着く前に失速してしまえば、ポーンの中にダイブしてしまうのだ。


まあ、塔に行こうという実力者なら、ポーンの中に落ちた所で死にはしないだろうけど。


それを考えた結果、塔まで約50メートルの位置まで、ポーンを押し戻して、そこを東軍の人間が壁を作って守る。


「名鳥さん!どうしてここなんですか!?もっと近付いた方が良くないですか!?」


日本刀を振るい、ポーン掃除をしていた俺は、この距離に少し不安を覚えていた。


「これ以上は壁が持たなくなるっしょ。それに、香月に頑張ってもらうさ。あの塔の外壁には俺達の武器は刺さらない。よじ登る事が出来ないんだからな。まあ、何とかなる」


こういう所はやっぱり適当だよ。


それでも、やれると信じてやるしかない。
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