殺戮都市~バベル~
そんな俺の言葉に、「ほう」と小さく名鳥が呟く。


「これは、恵梨香さんが目標としていた事で、俺が追い掛けた希望だから。皆が一緒に元の世界に戻れるとか、何の根拠もないのに付いて来てくれたんだ。俺が最初に行きます」


そう言いながら、香月の前に立った俺を、名鳥と狩野が笑いながら見る。


「だけど、どうするんだい?このまま振ったら、この坊やの身体が弾け飛んじまうよ!?」


「それはこっちで何とかするから、振ってくれたら良い。あの穴に飛ばすつもりでやってくれたら、調整は自分でする」


俺がそう言うと、香月は不安そうな表情を浮かべながらも、金砕棒を構えた。


「もう、どうなっても知らないよ!」


そして振られた金砕棒。


日本刀を握り締め、それ全神経を集中させた俺は……軽く飛んで、金砕棒の横に足を掛けた。


激しい衝撃が、足の裏に伝わる。


衝撃を少しでも和らげる為に、膝を曲げたけど……足の骨が砕けてしまうんじゃないかというような痛みが走る!


それでも、前だけは……塔の穴だけはしっかりと見て、香月の力に後押しされる身体を、その方向に向けた。


金砕棒が、俺の身体を前に押す。


角度を考えて、膝を伸ばした俺は……金砕棒に弾かれるようにして、穴に向かって飛び上がった。
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