殺戮都市~バベル~
方向はバッチリ。


後は失速さえしなければ、何とかなる!


地上から30メートルほど離れた上空を飛ぶ俺は……穴に近付いた!


だけど、思ったよりも香月の力が強かったせいか、穴の上の外壁に直撃しようとしている。


「わ、わわっ!ブ、ブレーキ!!」


何とか失速させようと、腕と脚を伸ばして抵抗するものの……それも間に合わず、俺は塔の外壁に打ち付けられる事に。


まあ、直撃と言っても、腕と足で支えたから、大きなダメージはないんだけど。


ゆっくりと身体が下に落ちる。


急な傾斜の外壁を滑り、穴の中に何とか入る事が出来た俺は、そこから眼下を見下ろした。


地上では、東軍の人達と化け物の死闘が繰り広げられている。


上から見ると良くわかる……優勢な場所と劣勢な場所が。


少し離れたビルの上から、遠距離攻撃で支援する人達の姿も。


この戦いが、全ての人達にとって、どれだけ重要な戦いかという事がわかる。


「それにしても……なんだか気味が悪いな。変な音が聞こえる」


塔の穴の奥……緩やかな下り坂になっているその向こうから、何かを引きずるような音がずっと聞こえている。


音が近くなっているわけではなく、一定の大きさで。
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